アパレル販売員が一瞬で顧客の心を掴んで常連に変える魔法のフレーズ集10選
10年以上販売をしてきて30店舗以上のお店がある中で会社の全ブランドの中で、通気予算達成全国売上1位を何回も取った経験もある元店長が、今販売の仕事に就いてなかなか売上が取れない、接客をするのが怖い、声掛けをするとうざいと思われるんじゃないかと思うと声がかけられない、そんな人に向けて少しでも役に立つ事があればと思い私が実際に使用していた魔法のフレーズを10選選んでご紹介致します。
私が実際に使っていた一瞬で顧客の心を掴んで常連に変える魔法のフレーズ10選
- お持ちのバッグすごく素敵ですね!!本当にお洒落です!
- 平日の午前中はお客様が少ないので是非ごゆっくり御覧ください。
- 今日はいいお天気で気持ちが良いですね。
- きれいな色ですよね。こちらのお色は肌の白い人にとても映えますよね~。とても素敵ですね。
- 他にもご覧になりますか?
- 何かございましたらお声をかけてください。
- よろしかったら店内を御覧になっていてお待ちください。
- 次回お会いできることを心から楽しみにしています。
- ぜひ次回は着たときの感想をお聞かせくださいね。
- ○○様~!!お会いできて嬉しいです。お忙しい中ご来店いただき本当にありがとうございます。
それではそれぞれのフレーズについて、狙いや効果、実際などを詳しく解説していきます。
魔法のフレーズ①お持ちのバッグ素敵ですね!本当にお洒落です!
お客様が本当に素敵な個性的なバッグを持っていて「お持ちのバッグ素敵ですね!本当にお洒落です!」とお声をかけました。そこから話がはずみそのバッグのお店を教えていただき、そのバッグに合う服を提案して欲しいと言われコーディネートをして気に入っていただきお買い上げいただきました。それからお礼のお手紙を書い他数日後に、電話があり自分のいる日のシフトを教えてほしいと言われて担当になりました。
このときは本当にお洒落なバッグを持っていて、どうしてもどこで購入されたのかが気になってしまいお声をかけましたが、心からそう思っていたのでお客様もとても気に入って購入したものを褒めてくれて嬉しいと本当に喜んでお話してくれました。
誰でも気に入った物を購入して身に付けていると思うので、持ち物を褒めることで心を開いてお話をしてくれることは意外と多いです。
魔法のフレーズ②平日の午前中はお客様が少ないので是非ごゆっくり御覧ください。
百貨店に勤めていると年配のお客様が多く来店されます。そんなときにまず来店されたら「平日の午前中はお客様が少ないので是非ごゆっくり御覧ください。」と声をかけると大体の方が続けて話しかけてくれて何を探しているとか、今度どこどこに行くのでその時の服を見に来たとか教えてくれてスムーズに接客できます。
ご年配のお客様は声をかけられるのが嫌いな方も多いと思いますし、混雑している所は今の時期は怖いという方もいらっしゃいますのでなるべく初めから色々話しかけずに一声かけるだけにして相手の反応をみます。
そうすることで本当は何をさがしに来たのかとか、久しぶりに少しだけ見たかっただけとかお話をしてくれるのでそこから接客を始めます。
魔法のフレーズ③今日はいいお天気で気持ちが良いですね!
商品とは関係なく「今日はいいお天気で気持ちが良いですね!」とお天気の話も意外とその後の話が嫌がられずに接客につなげていくことができます。
これも話しかけられて商品を無理やり買わされると思っている方にそんなことはありませんよというのをわかってもらいたいのでまずはお天気のことから話しかけます。
「暑いですね。」とか「寒いですよね」「雨の中ご来店いただきありがとうございます」とかを言われてムッとする人はいないですし、話しかけても逃げたり、嫌がる人は少ないと思います。
魔法のフレーズ④きれいな色ですよね。こちらのお色は肌の白い人にとても映えますよね~。とても素敵ですね。
商品を見ていて鏡を探していたら鏡の場所まで案内してきれいな色のトップスだったとしたら「きれいな色ですよね。こちらのお色は肌の白い人にとても映えますよね~。とても素敵ですね。」とか、シンプルな形のトップスなら「こちらのデザインはシンプルでコーディネートがしやすくてとても便利です」と合うボトムスを持ってきてこんな感じでコーディネートをすると雰囲気が変わりますということを実際に見せながら伝え、お持ちのものにも合うことを伝えて決して押し付けない。
あまり体型のことについては話しません。人それぞれ言われたくないところが違うので。
ただ肌が綺麗とか、色が白いとかは言われたくなかったのにとは思わないと思うので褒めます。
コーディネートの提案もそれぞれの予算もあるので提案はしますが、購入する、しないはお客様におまかせします。気に入っていただければセット率も上がりますので、1点が決まったときには必ずその商品に合う物を紹介します。
魔法のフレーズ⑤他にもご覧になりますか?
お客様が試着をして、出てきてお決まりになって「コレにします!」と言ってきたら「他にもご覧になりますか?」と一言伺うと意外と他の商品も着てみたいと何点か試着されたり追加で購入されることが多いです。
これは不思議なのですが、一つ買うとなぜかもっと選びたいと思うのか、もっと欲しいと思う方が多いように感じます。
魔法のフレーズ⑥何かございましたらお声をかけてください。
声をかけられたくないという方には「何かございましたらお声をかけてください。」と言ってそのまま話しかけない。向こうから何かを聞かれたらそこから話をします。
このタイプの方はゆっくりと自分で決めたい方なので、無理に話しかけてしまうと購入する気があっても声をかけられたことで、出て行ってしまうこともあるので少し離れて待ちます。
顔を上げてこちらを見た時に話しかけます。
悩んで考えているときは無理に購入は勧めず、一旦他のお店を見てきてもらうことを提案してみると、もう一度戻ってきてくれることが多いです。
魔法のフレーズ⑦よろしかったら店内を御覧になってお待ちください。
会計になったらなぜか早く帰りたいと思うものなのでそこからはおすすめはしないで「よろしかったら店内を御覧になってお待ちください」と伝えるかソファに座って待ってもらうかしてもらっているとプラスで「コレも追加で」と言われることがあります。
⑤と同じで決まったあとにもう一度店内を見ているとなぜか欲しい物が出てくる人が結構います。
私がいたお店はお会計のときにはドリンクを出していましたが、飲まずに店内をもう一度見ている方が多くいました。
魔法のフレーズ⑧ぜひ次回は着たときの感想をお聞かせくださいね。
お見送りのときに「ぜひ次回は着たときの感想をお聞かせくださいね。」と伝えると次回来店されたときに「褒められた~!」「着心地が良かった」と喜んで知らせに来てくれて本当に嬉しいです。
本当に来てくれる方は少ないかもしれませんが、こういう方は顧客になってくれるので大切にしてください。顧客を作るのは本当に時間がかかります。
魔法のフレーズ⑨次回お会いできることを心から楽しみにしています
お礼の手紙(THANK YOU LETTER)には商品の紹介はしない。「○○様に次回お会いできることを心から楽しみにしています」とまたぜひ来店してほしいことを伝える。
LINEで連絡をしてもいい会社ならLINEでのやり取りをすると便利。
今は、好きな時間にネットで購入できる時代なのでわざわざお店に来店されて購入してくれる方は本当に感謝し、大切にしてほしいです。その気持を御礼の手紙で伝えています。
魔法のフレーズ⑩お会いできて嬉しいです。お忙しい中ご来店いただき本当にありがとうございます。
来店されたら心から「○○様~!!お会いできて嬉しいです。お忙しい中ご来店いただき本当にありがとうございます。」と心から喜ぶ。必ず名前を先に呼ぶ。帰る際も同じように必ず感謝の気持ちを伝える。
これも⑨と同じで来店してくれたことを心から感謝し、心から買い物を楽しんでもらいます。
来て良かったと思ってもらえるように、顧客の方は必ずアポを取って来店される日、時間は空けておきます。当然来た時に他の人を接客していたらお待たせしてしまいますし、接客をしている人にも悪いのでアポはとっておくとスムーズです。
お客様の持ち物や、ネイルなど褒めるところがたくさんありますが、体型などはあまり触れない。心から褒めないで上辺だけで褒めても、褒められ慣れている人にはすぐに分かってしまいます。
質問も「はい」「いいえ」で終わってしまう質問よりもお客様がたくさん答えられる質問をしてみて会話が続くようにしてみてください。
私は、商品の説明よりもお客様との会話をすることが大好きで普段の何気ない会話から始まることが多いです。そのほうがお客様も安心して色々なお話をしてくれてそこから情報を得て好きそうなものを紹介できるからです。
全て簡単で当たり前に使っている言葉かもしれません。
でもこのシンプルな言葉で会話をたくさんしてくれると思います。
顧客になっていただければ次回の商品のご案内や似合いそうな物をおすすめしやすいですし、まとめ買いをしてくれて、客単価も上がります。
効果のある声掛けのタイミングとは?
こんな感じでお客様が今なら話しかけても大丈夫だよという合図は必ずあります。
そこを怖がって話しかけないと無視されたと感じたり、嫌な気分になってしまったりするので笑顔で話しかけてみて下さいね。
その時のお客様の感じをみて、引くべきか話し続けて大丈夫かわかると思います。
焦らずに少しずつ様子を見て安心して買い物を楽しんでもらえる環境を作って下さい。
お客様にとって気持ちの良い接客とは?
お客様にとって気持ちの良い接客とは、話しかけるタイミング、聞かれたことをきちんと答えられるか、無理やり押し付けたりしない、話をきちんと聞いてくれるか、テキパキと対応してくれるか、良い商品を選んでくれるかとか、人によって良いと思うことは違いますが、最終的にはどれだけリラックスして楽しい会話が出来て、お客様の立場に立って考えられるか、良い商品を勧めることができるかが一番大事だと思います。
後は、環境も大切ですよね。お店はきれいに掃除されていて商品もきれいに陳列してあり、見やすくしているかも大切。
お客様が嫌だと感じるフレーズ9選
1.私も持っています。
2.スタッフの誰それが着ています。
3.最後の一点です。
4.サイズあります。
5.何かお探しですか?
6.よかったら試着できますので…。
7.どうぞご覧ください。
8.それは○○色です。
9.芸能人の〇〇も持っています。
これらはお客様が嫌だと感じる接客トークの代表例です。
毎回どのショップに行ってもよく聞くフレーズは、ほとんど新人さんが言っているとは思いますが、ありきたりだったり、「だから?」とか思うことばかりなので興味が持てないし返事のしようがない事が多いです。
こんな接客は別にしてほしくないし、興味もないので声をかけないでほしいと思ってしまいます。
これがうざいと言われてしまう原因です。
アパレル販売員が声をかける3つの理由
理由①会社の事情
まずひとつ目の理由は会社の事情。お店の一日の予算も決まっています。
会社によっては個人予算があり、私のいたお店もありましたし、声をかける順番も決まっていました。
販売員の数が多かったので、お客様の買う買わないは関係なく順番で声をかけていました。
失敗したら「はい、次の人。」とまた自分の順番が来るのを待っていました。
なので自分の顧客の方が来店されればその順番も関係なく接客が出来るので電話や手紙でアプローチをして来店される約束をしていました。
たまに、自分の番になったのにお店に入ってきて道を聞かれたりすると最悪でした。
また順番を待たないといけないからです。
逆に売れると気分がものすごく良くなって楽しいと思えます。
それでもっと売りたい~って思ってしまうんですよね。
なんだか競争が楽しく思えていました。
ただ自分が売れなかったり、仲間の誰かがすごく売れたりすると余裕がなくなって売らなければと焦ってしまいます。焦りがお客様にも伝わってうざく思われてしまう原因なのに。
働いているとだんだんそれがおかしなことだと思わなくなっていたことにもなかなか気が付きにくいです。
慣れは怖い!
でも販売員全員がそうではないと思います。
自分が声をかけられたら嫌だからなるべくかけないという人も増えています。
声をかける方も意外とドキドキしていたり無視されて落ち込んだりします。
うなずいてくれるだけでもいいので無視しないでほしいです。
ただ「いらっしゃいませ」くらいは言ってほしいです。
最近お店に入っても誰も「いらっしゃいませ」も言わないお店もあります。黙々と作業していてまったく無視みたいな感じで早く出ていって欲しい雰囲気を出しているお店があります。
販売員は商品を売ることが一番の仕事のはずなのになぜか品出しに没頭していたり、販売員どうしで話に夢中になっていたりして、お客様を逃すのは本当にもったいないです。
理由②クレーム防止
クレームになるから。
百貨店で働いていると年配のお客様が多いです。
わりと年配のお客様はお話がしたくて来店される方が多いので話しかけずにスルーしたらあっという間にクレームになってしまいます。
購入される確率も年配の方のほうが圧倒的に多いです。
売上も逃してしまいクレームになってしまったら大変です。
百貨店側からもクレームが多い人はあまり居てほしいとは思いません。
なので声をすぐにかけてしまう癖がついてしまいます。
それも原因の一つです。
理由③盗難防止
もう一つの理由は盗難防止の意味もあります。
意外と盗難が多いんです。
なのでお声をかけることで入店されたこと気が付いていますよという意味もあります。
もちろん盗難防止のためだけに声かけをしているわけではありません。
来店していただきありがとうございますというのが本当の意味です。
お客様の立場を考えてみる
以前アンケートを取ったときに以下のような回答がありました。
目的があって買い物にきている時に
あまり時間をかけたくない。
必要なときにだけ答えてくれればいい。
面倒。
うざい。
無駄な話はしたくない。
そっと選ばせて欲しい。
販売員に気を使いたくない。
信頼していない。
知らない人と話したくない。
買わされそうで怖い。
全てわかる気がします。本当にそのとおりだと思ってしまいました。
逆に話しかけられないと以下のような結果になることがあります。
無視されているみたいで感じが悪い。
買わないから相手にされないと思われたのかな。
服装で判断された。
買いそうな人だけに声をかけている。
顧客の人を囲んで楽しそうにしていて疎外感を感じた。
作業を夢中でしていて全然気が付かれなかった。
商品を探していたのに全然声をかけてくれなかった。
いらっしゃいませすら言われなかった。
声掛けをされないと、それはそれで、無視されているような気分にもなるんですね。
まとめ
お店に入ってすぐに話しかけられるの嫌なのに
まだ全然商品見てなくても
ベラベラ話しかけてくるの
うざい!
わかります。タイミングが
悪かったり、お客様をきちんと見てないからだと思います。
販売を長くしてるとお客様が入ってきた瞬間に買うのか、
なんとなく入ってきたのかわかります。
必要なときにだけ声をかけるようにしていないんですよね。
声掛けのタイミングやつまらないフレーズ、お客様が返答に困らない声掛けをしてみて下さい。
お客様に信頼してもらって顧客になっていただければ自信もつきますし、やりがいにも繋がります。
焦らず、無理に話そうとせずお客様の立場に立ってどういう接客がされたいのかを考えればだんだん声をかけるタイミングもつかめてきます。
本当に似合うもの、色、サイズなどの情報やお客様の持ち物からも情報はたくさんあります。
よく見てみて下さい。
最後まで読んでいただきありがとうございました。